2012年8月16日
夜になって、お客様先で稼働していたシステムで障害が発生した。
サービスが停止してしまった。
製品は無事故で動作するのが当たり前ではあるが、残念ながらそうではない。
ハードウエアの故障もあれば、ソフトウエア的な障害も発生する。
それらの故障や障害は、お客さまにご迷惑とご心配をお掛けしてしまう。
業務への支障や、予定の変更などをお願いするだけでは無く、製品機器の問題解決に向けた情報収集にもお時間を割いていただくことになる。
しかし、どうしてもお客様側で対応していただくことも難しいことがあります。
それは、サーバの電源断と電源投入操作です。
最近の情報システム機器のうち、サーバ機器類はBCP対応の目的や、サーバシステムの運用効率の改善、さらには情報セキュリティリスク対策などを考慮して、遠隔地のデータセンタに設置されることが増えています。
とあるお客様先で発生した、サーバトラブルの対応でも、最終的にサーバの電源の操作が必要になりました。
お客様のオフィスから、実際のサーバが設置されているデータセンタまでは電車や車で2時間以上離れているため、実際の操作をお願いすることが難しくデータセンタ側のスタッフの方との連携も難しい部分がありました。
そこで、お客様に弊社のサーバに搭載しているIPMI機能へアクセスをお願いしました。
IPMI機能(*)は、弊社のサーバ製品には一部を除き標準装備している機能ですがサーバの電源ケーブルに電気が通じていれば、サーバの電源スイッチとは独立して動作する機能です。サーバのマザーボードや電源ユニットなどと別のコンピュータが搭載されているとも言えます。
電話をつなぎながら、都心のお客様のオフィスのパソコンから、遠隔地のデータセンタにあるサーバのIPMI機能にブラウザで接続してもらい、表示内容をご案内しながら、サーバの電源を遮断→投入と操作していただきました。
お客様からも「これは、便利で凄く良い機能ですね。助かった。」と言っていただきました。「早期に解決出来て良かったです。」と答えましたがきっと、お客様以上に助かったと思っているのは、弊社のスタッフ。
電話対応が終わった後の言葉が「IPMIは凄いわ。やっぱいいですね。」。
(*):Intelligent Platform Management Interface
IPMIは、特定のハードウェアシステムやOSに依存することなく、サーバーハードウェアをモニタ可能にするための標準インターフェイス仕様。
具体的には、このIPMIを通して、サーバーの温度や電源、ファンの状態などを監視したり、監視情報をメール等で発信したり、或いは、ソフトウエアのインストールやメンテナンスなども実施することができます。
(Vol.36)
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